ここ1年ぐらいでよく目にするようになってきたデザイン婚姻届ですが、政府の規制が入るという報道がされました。
なぜデザイン婚姻届に規制が入るのか詳しく説明をしてみたいと思います。
そして、 筆者がこのデザイン届の規制はあまり心配することがないと考えている理由についてもお伝えしたいと思います。
女性の方はデザイン婚姻届をご存知かもしれませんが男性の方は実際に婚姻届を提出するという立場になければあまり知らないのではないでしょうか。
まずはデザイン婚姻届とは何かについて説明することから始めてみたいと思います。
デザイン婚姻届とは?
通常の婚姻届は、結婚する意思を役所に届けるための書類にすぎません。
役所は届けられた情報をもとに世帯ごとの資料としていきます。
あくまで婚姻届は結婚する2人のためのものではなく役所が手続きを行うためのものです。
だから、役所が仕事をしやすいようにあらかじめ決められたフォーマットが用意されています。
一方のデザイン婚姻届はと言うと、 通常は役所に提出するだけのものですが、デザイン婚姻届出は保管用の婚姻届も残るのが特徴です。
婚姻届を手元にあることで婚姻届を提出した時の二人の気持ちを思い出させてくれるという役割も持っています。
現在では、デザイン婚姻届を提案している企業も多く、結婚する2人が気に入った婚姻届を見つけ出すような状況にあります。
デザイン婚姻届の規制について
このデザイン婚姻届について政府は規制に乗り出すと発表しました。
政府はどの部分に問題があり規制が必要だと思っているのか説明したいと思います。
政府が規制が必要だと思っている理由
先ほどデザイン婚姻届について説明するところで、そもそも婚姻届は役所が 届けられた情報を処理するために必要な書類であり、作業効率を良くするためにあらかじめフォーマットが決められているとお伝えしました。
現在、マイナンバーカードをはじめとして、役所や年金事務所などこれまで手書きの種類で行われていた業務のIT化が本格的に進められています。
業務のIT化を進めることで一時的には問題が起きたとしても、数年後を考えれば大きなコスト削減や業務の改善につながるからです。
では今回デザイン婚姻届の規制が必要な理由はと言うと、役所が行う業務に支障が生じているという問題でにつきます。
これまでデザイン婚姻届が役所に提出され受理されていたのは、デザイン婚姻届が戸籍法にで定めているフォーマットで作られていたからです。
しかし、政府が規制を必要だと考えているということは、役所の業務に支障をきたしていると考えるのが普通です。
実際、現在役所に提出された婚姻届はスキャナーで読み取り電子化されていますが、このスキャナーで読み取るときに絵文字などが含まれているため正しく読み取れない状況が増えているとのことです。
情報が正しく読み取れないということは、 役所の職員が手直しを行う必要が出てきます。
スキャナーで情報を読み取るために必要なこと
スキャナーを使って情報を読み取り電子化するためには、決められた場所に決められた情報が記載されていることが条件となります。
文字を読み取るのであれば、画像などのイメージデータではなく、文字に変換できるデータが決められた場所に記載されていることが絶対条件です。
今回の問題では、本来文字のデータが記載されている場所にイメージデータなどが記載されているため正確に情報を読み取ることができないということになっています。
ということは、デザイン婚姻届はスキャナーで読み取る決められた位置に絵文字などのイメージデータを配置していると考えられます。
婚姻届などの書面をスキャナーで読み取る場合、文字を読み取るスペース以外は画像などの イメージデータがあったとしても全く問題ありません。
結論
今回のデザイン婚姻届の規制については、役所で行う業務の妨げにならなければ何の問題もなかったはずです。
この問題は先ほどお伝えしたスキャナーで情報を読み取る位置に文字以外の情報が記載されていることが真っ先に考えられます。
ということは、 いつのまにかデザインを優先するあまり本来記載してはいけない場所に、記載してはいけないデータを記載していたということになります。
この部分を本来あるべき姿に戻せば良いだけだと考えます。
まとめ
私自身デザイン婚姻届については今回の報道がされるまで存在自体を知りませんでした。
記事を読む前はまた政府が乗り出した規制が実施されるのかと思っていましたが、詳細を読んでみるとデザイン婚姻届自体が廃止されるような事態にはならないと考えました。
記事本文でお伝えした、 何が問題かを明らかにすれば、何を改善すればよいかが分かります。
なんでもかんでも規制されることはされる側としては嬉しくありませんが、役所の負担を軽減することは重要ですので、必要最低限の寄生に留めておいていただきたいものです。