新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の一つとして実施される特別定額給付金ですが、「
オンラインで申請する方法」と「郵送で申請する方法」があります。
実際に受付が始まるまではオンライン申請の方が処理が早く、指定口座への現金入金が速くなると思われていました。
しかし、現実にはオンライン申請を行なっても入金までの期間が短くなるところか、三密環境を作ったり、事務手続きが手間取っているという現状があります。
これから特別定額給付金の申請を行う場合、現実的に「オンライン申請」、「郵送申請」のどちらを選択するべきかについてお伝えしていきます。
特別定額給付金について
特別定額給付金は新型コロナウイルス感染症緊急経済対策の一つとして、国民全員を対象に世帯ごとに10万円が支払われるものです。
当初は、条件付きで30万円の給付が行われるなど色されましたが、最終的には各人10万円の給付に落ち着きました。
特別定額給付金の申請方法は二つ
国民一人一人に10万円の給付金が支給されるわけですが、特別定額給付金を受け取るには申請が必要となります。
申請方法は次の二つです。
- オンライン申請
- 郵送申請
オンライン申請は、マイナンバーカードを使って申請する方法です。
郵送申請は、各世帯に郵送で送られてきた申請用紙に必要事項を記入して申請する方法です。
オンライン申請でトラブル多発
オンライン申請は自宅で申請することができるので手続きが早く確実だと考えられていました。
しかし、オンライン申請でトラブルが多発しているのです。
オンライン申請でのトラブルには、「申請を受ける側(行政)のトラブル」と「申請する側(世帯)のトラブル」の2種類があります。
申請を受ける側(行政)のトラブル
行政側のトラブルで大きなものとしては、マイナンバーと同一世帯の情報が紐づけられていないため、役所の職員が手作業で住民台帳と照合しているため、処理能力が限られ思うように申請作業が進んでいないことがあります。
特別定額給付金のオンライン申請をしても、世帯主のマイナンバーと同一世帯の人たちの情報が紐づいていないため、職員が2人1組で住民台帳と付き合わせているとのこと。1日に処理できるのは150件。
何年後に支給されんだよ💢
タァアアアアァァアアアコ無能
無脳
無能
きぃぃいいいいい pic.twitter.com/rualNlv5Lu— GAIA FORCE TV ღ (@GAIAFORCETV) May 15, 2020
通常、ITに携わっている人間であれば当たり前にわかることなのですが、マイナンバーカードが作られた時にマイナンバーカードの使い道を想定して、付加情報や紐付け作業が容易に行える仕組みを構築しているのが当たり前です。
しかし現実には、今回のように世帯内のマイナンバーの紐づけができていないという現実があるのです。
このような状態だとオンライン化のメリットが発揮されません。
そして、大きな落とし穴があったのです。
それは、マイナンバーカードを持っているだけでは駄目だということです。
申請をする側(世帯)のトラブル
マイナンバーカードを持っているだけでなく次の条件を満たす必要があるのです。
【特別定額給付金をオンライン申請するための条件】
- 署名用電子証明書を付加している
- 署名用電子証明書の有効期限内である
- 署名用電子証明書暗証番号を把握している
- マイナンバーカードに対応したカードリーダーとパソコン、または読み取り対応スマートフォンを持っている
【特別定額給付金オンライン申請の前に】
特別定額給付金のオンライン申請が5月12日(火)から受付開始します。オンラインによる申請が可能か事前にご確認をお願いします。https://t.co/tdMUhx8Z14 #横浜 pic.twitter.com/Ny5yj4nfTi— 横浜市広報課 (@yokohama_koho) May 11, 2020
1.署名用電子証明書を付加している
特別定額給付金をオンラインで申請する場合には「署名用電子証明書」が必要ですが、ない場合は手続きに時間が必要ですので、郵送申請がおすすめです。
なお、署名用電子証明書とは、マイナンバーカード申請時に発行するを希望するものです。申請時に「電子証明書の発行を受けないこととする場合」という欄を黒く塗りつぶしたり、マイナンバーカード発行時に15歳未満だった場合は「署名用電子証明書」は発行されません。
2.署名用電子証明書の有効期限内である
発行された署名用電子証明には有効期限がありますので、署名用電子証明が有効期限内である必要があります。
3.署名用電子証明書暗証番号を把握している
署名用電子証明には暗証番号を設定する必要があり、署名用電子証明発行時に設定ているはずです。特別定額給付金をオンラインで申請する場合には暗証番号の入力が必要です。
現在、暗証番号を忘れた方が多く各市町村窓口に人が殺到しており、三密状態が形成されているだけでなく、手続きに時間を要しています。
4.マイナンバーカードに対応したカードリーダーとパソコン、または読み取り対応スマートフォンを持っている
特別定額給付金をオンラインで申請するには、マイナーバーを読み取るためパソコンの場合はカードリーダーが必要であり、スマートフォンの場合は読み取り対応であることが条件となりますので、条件を満たさない場合はオンライン申請は出来ません。
最終的にオンライン申請と郵送申請だとどっちが楽で支給が早い?
「特別定額給付金のお知らせ」が来たけど、オンライン申請よりこちらの方が早いの?だったらこっちを郵送した方がいいのかな?#特別定額給付金#郵送とオンライン申請 pic.twitter.com/BPcKbPeAzg
— 水色のぐりまる (@ring4126) May 19, 2020
オンライン申請は条件を満たせば楽で入金までが早い
先ほど特別定額給付金をオンライン申請する場合に発生しているトラブルについてお伝えしました。
では最終的にオンライン申請と郵送申請であれば、どちらが手続きが楽で支給までの期間が短いのかについてお伝えします。
結論から言うと、 オンライン申請を希望するのであれば、先程お伝えした『特別定額給付金をオンライン申請するための条件』を満たしていることが条件となります。
もし、条件を満たしていない場合は『郵送申請』を選びましょう。
橿原市役所から特別定額給付金の案内が届きました。オンライン申請の手続きは半数以上が書類不備となる自治体があると報じられるなど、混乱しています。確実性が高く、結果的に申請者が煩う恐れが低い郵送での申請がすすめられています。給付業務に従事されている関係者の皆様、大変ご苦労様です。 pic.twitter.com/Hry4JkJlh2
— 上田邦芳『上田くによし』橿原市 (@UEDA_KUNIYOSHI) May 19, 2020
郵送申請は手続きが楽
オンライン申請を希望していたものの条件を満たさないために郵送申請を申請せざるを得なくなった方もいるでしょう。
しかし安心してください、郵送申請は手続きが楽です。市町村から送られてくる書類に必要事項を記入して投函するだけで大丈夫です。
現在、オンライン申請を希望する人の多くが暗証番号を忘れたり署名用電子証明書を持っていないなどで手続きに手間取り、申請すらできない状況が続いています。
このような状況であれば、郵送申請が楽であり、結果的に口座への入金までの期間が短いのではないかと考えます。
もし、オンライン申請を行うための条件を満たしており、お住まいの市町村の処理能力が足りているのであればオンライン申請を選べば良いと思いますが、そうでない場合は郵送申請を洗濯することが賢明だと思います。
実際のところ、オンライン申請をやめた市町村も増えてきています。
高松市、オンライン申請中止https://t.co/XNaC1kAL0s
10万円を配る「特別定額給付金」のオンライン申請を24日で打ち切り、郵送申請に一本化すると発表。市民の入力内容に不備が多く、確認作業に手間がかかり、間違いが発生しにくい郵送に絞った方が早く給付できるためとしている。
— 産経ニュース (@Sankei_news) May 19, 2020
但し、郵送申請を選択する場合は、「給付対象者」欄の『給付金を「希望しない」に印を付けてはいけません』。
1人10万円の特別定額給付金の手続きで、誤って受給を辞退してしまうケースが懸念されています。郵送申請書の記入が分かりにくいため、勘違いをして「受給を希望しない」の欄にチェックしてまう人が少なくないといいます。https://t.co/ia4mCHEfar
— 毎日新聞 (@mainichi) May 19, 2020
まとめ
特別定額給付金の申請を行う場合、郵送で行う方法とオンラインで行う方法どちらが楽で、口座への入金までの期間が短いのかをお伝えしました。
オンライン申請を選択する場合には本文でも伝えたように条件を満たす必要がありますので、ご自身が条件を満たしているのかをよく確認することが必要です。
もし自信がない場合には、郵送申請を行う方が無難だと考えます 。