現在、中国だけでなく全世界で流行の兆しを見せている新型コロナウイルスによる肺炎ですが、流行の発信地とされる中国武漢市長が 国営テレビに出演して述べた情報が錯綜しています。
武漢市長ヤバい!
中共中央政府から、1月20日までの2カ月間、感染流行の情報を隠すように指示されたと、テレビインタビューで曝露した。
pic.twitter.com/MTCRIYSFfe— ペン太 (@BoysBluegrass) January 27, 2020
番組で武漢市長は「情報公開が遅れたことについての責任を認めた」一方で、 たとえ新型コロナウイルスが発見されて流行の兆しにあったとしても、市長の権限では情報公開はできないという内容です。
この内容だけを聞くと武漢市長は、「自分としてはいち早く新型コロナウイルスについて情報を公開したかった」、しかし、「中国中央政府からの許可が下りなかったことでできなかった」という内容を暗に暴露している内容になります。
番組で武漢市長が語った内容は、現地の言葉がわかる人でないと内容は分かりません。
だからなのか、ネット上には武漢市長の発言内容をそのまま受け取る人がいれば、すべてを鵜呑みにはできないという意見も見られます。
この記事では、記者会見の内容が正しいとか正しくないとかいうのではなく、どの部分が信じられてどの部分が信じられないのかを筆者の意見を述べてみたいと思います。
武漢市長がテレビ番組で語った内容の要約
武漢市長が国営テレビの番組に出演し、新型コロナウイルスによる肺炎が 流行している 原因が「情報公開の遅れ」であることについて責任を認めた。
しかし、一方で「情報公開が遅れたのは自分だけの責任ではない」とも述べました。
どういうことかと言うと、
例えば今回のような新型ウイルスが発見されたとか、流行しているという情報を掴んでいたとしても、一市長の権限で情報を公開することは法律によって認められていないということ。
武漢市長は、「自分は情報公開をいち早くしたかったけれども、中央政府の許可が得られなかった」と情報公開が遅れたのは市長である自分の責任だけでなく、国にもあると言いたかったのだと推測できる。
その上で、新型コロナウイルスによる肺炎の流行が抑えることができるのであれば、「市長としてどんな責任も取る」と述べた。
記者会見を受けてネットで流れている情報要約
これまで、武漢市の責任者である武漢市長が沈黙を守っていたことで、国に逮捕されたとも噂されていました。しかし、武漢市長が国営テレビに出演して、直接中国共産党を批判したわけではないものの、暗にそう言っているようなものなので、「武漢市長大丈夫か?」という意見もたくさん見かけられます。
そんな中で、武漢市長が述べた内容が正確に翻訳されているのか気になる部分が見つかりました。それが、下記の内容です。
武漢市長は1月20日までの2ヶ月新型コロナウイルス流行情報を隠すように中央政府に指示された
情報の信憑性について
情報の信憑性についてですが、よくテレビに出演している中国から日本に帰化した石平太郎さんは、Twitterで次のように述べています。
武漢市長の話を正確に訳すれば、要するに1月20日までには本当の情報を発表する権限を上から与えられていない、ということである。どうせ首になることを覚悟した彼は、思い切って上級政府主導の情報隠蔽を暴露したわけである。 https://t.co/6etgaOS4JK
— 石平太郎 (@liyonyon) January 28, 2020
新型コロナウイルス流行について発言する権利は武漢市長にはなかった。しかし、全世界を巻き込んだ現在のような大きな問題になると誰かが責任を取らなければならないため、このままでは自分(武漢市長)の責任にされてしまう。どうせ責任を取るのであれば上層部である中央政府の責任も問いただしたいという思いがあったのでしょう。
更に石平太郎は、ニューズウィークジャパンには下記のように述べています。
新型肺炎に対して中国共産党政権のトップ習近平は強力な指導力を発揮するか? 石平氏は習近平が対策本部に李首相を立てて責任逃れしていることを人事から明らかにしている。結論はこうだ。『このような指導体制で、今回の新型肺炎の事態収拾と危機克服は期待できそうもない』https://t.co/y2fdnrHKGd
— 鈴木傾城 (@keiseisuzuki) January 27, 2020
新型コロナウイルスによる肺炎での死者が増えており、中国から国外に出た中国人をウイルスの発信源とする感染者や死者が世界に広がっている。このような現状を鑑みて中国共産党は動き出した。しかし、政府主導の対策本部が設立されたものの責任者が決まらない。通常だと対策本部が設立された時点で責任者も決まっているのにである。
本来なら習近平国家主席が責任者に就任するはずであるが、結果的に李首相が責任者となった。しかし、首相とはいっても日本の首相とは違い中国共産党の中では序列が低いため権限も弱い。それでいて、李首相の周りにはし習近平国家主席の息のかかった人物が貼り付けられている。
要するに、習近平国家主席からすると、責任は取りたくないので責任者にはならない、しかし、李首相のやり方が気になるので側近をそばに置いておくという、ということで、責任逃れをしたということのようです。
他には、「2ヶ月前から情報隠しを行っていた」という「2ヶ月」について、次のような意見もあります。
うわぁ、武漢市長の発言まで捏造翻訳されて伝わってる( ・_・;)
2ヶ月とも1月20日とも言ってないのに。
最初の患者が確認されたのがどんなに早くても12月上旬なのに「2ヶ月」とか頭悪くないか?— おらおら@ (@oraora1966) January 28, 2020
上記の内容からすると、武漢市長がテレビ番組で発言した内容には「2ヶ月前から」とか「1月20日まで」のような内容はなかったということのようです。
これらの情報を見た限り、武漢市長がテレビで語った内容全てを鵜呑みにすることはできないと感じます。というよりは、武漢市長が当たった内容がすべて正確に翻訳されているわけではないので理解し難いといったところが本音です。
しかし、中国政府の動きを見る限り石平太郎さんが述べていることが真実ではないだろうかと感じます。
中国政府としての責任、すなわち習近平国家主席の責任は問われない形にしたいということが事の発端にあると考えてしまいます。
まとめ
新型コロナウイルスの発信源とされる中国武漢市の責任者である武漢市長が中国のテレビ番組出演したということで、番組で語った内容についてお伝えするとともに情報の信憑性についてもお伝えしました。
武漢市長は中国共産党に喧嘩を売った形になると考えられるため、武漢市長の今後が心配になると共に、中国共産党の闇についても感じずにはいられません。
どちらにしても、1日でも早く新型コロナウイルス流行が泊まってくれることを祈るばかりです。
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