サマータイムの導入メリットは希望的観測に過ぎずデメリットの方が大きい理由!

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2018年8月6日、東京オリンピックを見据え、サマータイムの導入を政府が検討しているという報道が行われました。

いきなり湧いてきたサマータイムですが、7月末に五輪組織委員会森喜朗会長から安倍総理に要請したことから本格的な検討が始まったとされます。

しかし今回導入を検討されているサマータイムですが詳細を見ていくとあえてサマータイムを導入するメリットは感じられず、経済面から見ても効果は薄いと感じます。

その理由をご説明します。

環境省によるメリットは希望的観測に過ぎない理由

サマータイムに関しては、以前環境省がサマータイムについて詳しく説明したパンフレットを作っています。

 

その中に、

  • はなぜサマータイムを導入するのか
  • 導入すればどのようなメリットがあるのか
  • 世界での実施状況はどのようになっているのか
  • 日本での導入に向けてのテストの状況

などとともに、サマータイム導入によるメリットが記されています。

 

しかしこのメリットがいかにもこじつけの感じてしまうのです。

 

そして今回サマータイムの前提となる条件がこれから述べるメリット呼び込むまでに至っていないと感じます。

 

まず今回のサマータイム導入に関する制約条件を確認してみましょう。

サマータイム導入に関する成約条件

サマータイムは2019年にテストを行い、2020年の東京オリンピックの年に正式導入を行います。

要するに、東京オリンピックが開催されるのは8月ですので、8月の暑い時期にオリンピックを開催するのは危険だということです。

 

オリンピックのスケジュールが示されていますが、その中では競技の開始時間を早めるなどの対策が打たれています。

 

しかし今年のような暑さが2年後の東京オリンピックの時に再現されると、競技の開始時間を1時間早めたところで何の解決にもなりません。

 

競技の開始時間を1時間早めたところで、例年と比較して朝の7時には既に気温が上がっていますので焼け石に水の状態です。

 

そこでサマータイムを導入しようとしているようです。
海外ではサマータイムを導入している国が多くありますが、その理由は日本とは全く違います。

 

サマータイムを積極的に導入している国は日照時間が日本とは全く違うのです。

夜の10時を超えても明るい。または、夜が短い。などです。

 

そして海外で実施されているサマータイムは標準時間から1時間ずらすというものです。

 

日本の場合はどうでしょう。

今回の検討の対象となっているのは標準時間から2時間ずらすというものです。

 

2時間ずらすということは、朝の9時が会社の始業開始時間だとすると、サマータイムの導入により朝の7時が始業時間になるということです。

1時間かけて会社に通っている場合、今までだと8時に家を出れば9時に間に合っていたものが、2時間早まることで、6時に家を出ることになります。

そして帰りの時間も当然早くなります。

 

18時に業務を終えていた場合、サマータイム導入で16時に業務を終えることになりますので、この2時間が経済効果をもたらすと試算されています。
今お伝えしたことがサマータイム導入の前提ですが、この前提をもとに環境省が策定しているパンフレットに記載されているメリットを確認してみましょう。

 

環境省が想定しているサマータイム導入メリット

4月と10月に気持ちのギアチェンジ

環境省のパンフレットの最初に載っているメリットは、4月と10月は季節の変わり目なので、この季節の変わり目に合わせてギアチェンジすることを掲げています。

「何それ」という感想を持ちませんか。

環境省からするとメリットというよりも提案のようですが、こんなことを聞いて誰が納得するのでしょうか。

 

家族との時間、友人との時間、ボランティア活動

会社の業務終了時間が2時間早くなることで、残業がなければ2時間早く帰宅することになります。

 

16時に会社を出て17時に帰宅すると考えると明るいうちに家に着くことになります。

 

まだ明るいうちに会社を出ることで友人と会ったり、ボランティア活動に時間が使えるだろうと環境省は提案しています。

 

家族との時間や友人との時間を作るのが難しい理由が夜暗いからというなら若干ながらも効果があるかもしれません。

 

しかし、サマータイムが導入されると家族の時間、子供の学校の時間や塾の時間その他の時間もすべて2時間前倒されることになります。

 

そして、友人との時間とありますが大人にとって夜暗いから友人と会えないということはありません。

 

帰宅する時間が2時間早くなったとしても、夜寝る時間はそのぶん2時間早く寝なければなりません。

 

帰宅してから就寝までの時間が2時間長くなるわけではありません

 

ボランティア活動

ボランティア活動も同じです。

ボランティア活動を積極的に行えないのは夜が暗いからではありません。

 

ボランティア活動を普段からされている人は夜暗かろうが明るかろうがボランティア活動をします。

 

サマータイムが導入されたからボランティア活動をする時間が増えるわけではありません。

 

あくまで全ての時間が2時間前倒しになったに過ぎません。

 

余暇、スポーツを楽しみ深い睡眠をとる

次に余暇やスポーツを楽しみ、夜は深い睡眠をとるということですが、これも先ほど述べたことと同じです。

 

サマータイムが導入されたから余暇の時間が増えるわけでもスポーツをする時間が増えるわけでもありません。

 

就寝する時間はサマータイム導入前よりも2時間早くなるのです。

 

物理的にサマータイム導入がスポーツや余暇をする時間を増やしてくれるわけではありません

 

そして、一見関係のあるように書いていますが余暇やスポーツをしたからといって必ずしも深い睡眠が取れるわけではありません。

 

省エネ効果

省エネ効果については他のものと比べると効果はあるでしょう。

なぜなら、自宅での電気をつける時間が減るからです。

これが日本全体で行われるとなるとエネルギー消費は抑えられることになりますので省エネ効果は期待できるでしょう。

ワークライフバランスの向上

ワークライフバランスについては、環境省によるとサマータイムの導入でアフター5の時間が増えるためスポーツやレジャーなどの時間が生まれると記載しています。

 

そして、アフターファイブの時間が増えることによって余暇に時間を使う人が増えることで、例えば、映画館などの入場券としてファミリーチケットやペアチケットが普及するだろうと述べています。

しかし、これも先ほど述べたことと同じです、アフターファイブの時間が増えるわけではありません。

 

就寝時間は今までよりも2時間早くなるので寝るまでの時間が決して増えているわけではありません。

 

今回のサマータイム導入はデメリットの方が大きい理由

今回、五輪組織委員会森喜朗会長からの提案でサマータイム導入が検討されることになったということですが、動機が最悪です。

 

先ほど、以前環境省が示したパンフレットの中にあるサマータイム導入得られるメリットについてお伝えしましたが、今回のサマータイム導入の検討はこのこととは全く関係ありません。

 

唯一「東京オリンピック開催・運営」を目的にしています。

 

東京オリンピックに直接関係するのは東京都と神奈川県など周辺の県だけです。

 

その他の地域は全く関係ありません。

 

しかし、サマータイムを導入は 日本全国で対応することを考えているようです。

 

そうなると、たとえ東京オリンピックの運営でメリットが生まれたとしても、日本全体から見ると大きな損失を被ることにつながります。

 

安倍政権が進めているアベノミクスは大手企業の収益を増やすことです。

大手企業の業績が良くなるとその分が税金が増えるからです。

 

しかし、サマータイム導入によって大手企業はシステムの見直しを迫られます。

 

それも来年の夏にはテスト運用され、2020年には 本番導入し、 2021年にはサマータイムはなくなります。

そもそも日本全体の企業を巻き込んだサマータイム導入によるシステム改変はこれから一年未満で行わなければならなくなります。

 

はっきり言って無理です。

 

まず、システムを改変する業者のマンパワーが不足します。

 

そして、予算の問題です。

 

システム改変には膨大なお金が必要となります。

 

しかし、今回のサマータイム導入によるシステム改変は企業にとって何一つメリットがありません

 

システム改変費用だけが残ります。

 

当然、企業の利益を減らすことに繋がりますので、従業員のボーナスも減るでしょうし、昇給額も減るでしょう。

 

このような状態を引き起こして何がアベノミクスでしょうか?
サマータイムの導入は便宜上時間を早めるに過ぎません。

 

まとめ

今回のサマータイムの検討は森さんから安倍さんに要請があったということですが、森さんは自分が言っていることがどのような状態を引き起こすのか考えたのでしょうか?

 

菅官房長官は慎重な姿勢を表明しています。国民全体に影響することを良くご理解されているようです。

 

東京オリンピック自体、国民の要望というよりは政府や東京都、それも立場の高い方が積極的に進めたことです。

 

日本で開催するオリンピックですので国民として応援するのは当然ですが、国民に大きな損失や混乱を引き起こすことを行うのだけはやめて頂きたいものです。

 

 

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