高田川部屋の勝武士さん(三段目)が多臓器不全のためお亡くなりになりました。
【コロナ感染の力士が死去 28歳】https://t.co/8zZFdFqIss
日本相撲協会は13日、大相撲の三段目力士の勝武士(本名・末武清孝さん、山梨県出身、高田川部屋)が新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため同日死去したと発表した。28歳だった。
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) May 13, 2020
勝武士さんについては、新型コロナウイルスに感染していることが公表されていました。
勝武士さんは闘病生活を送っていましたが、新型コロナウイルスによる肺炎が原因で多臓器不全の状態となり死去されました。
勝武士さん死去については、 発熱してから保健所や病院をたらい回しにされ入院するまでの時間が長かったということが病状を悪化させたと言う面もあります.
しかし、最終的な死につながる病名が多臓器不全だったということを考えれば、勝武士さんの持病である糖尿病が勝武士さんの死を早めだとも考えられます。
そのメカニズムを調べてみました。
勝武士さんが新型コロナウイルスで入院するまでの経緯
高田川部屋の勝武士が亡くなった。コロナが疑われる状況ではなかなか医療機関が受け付けてくれない、4月上旬では保健所に電話が殺到して全然つながらないという状況があった。 pic.twitter.com/s7mBsRfe6F
— ねこパパ (@nekoojisan07) May 13, 2020
勝武士さんに発熱症状が出たのは4月4日のことです。
この時の体温は38度台だったということです。
この時には新型コロナウイルスが流行していましたので高田川部屋の師匠たちは保健所への相談を試みたそうです。しかし、 保健所への電話は繋がりません。この状態が2日ほど続いたとのことです。
その後も複数の病院に問い合わせしたとのことですが、受付すらしてもらえず発熱から4日間経っても診察すらしてもらえない状況だったそうです。
そして、勝武士さんは血痰を出すまで悪化してしまったため救急車を呼びますが、受け入れ先病院がなかなか見つかりません。
その後やっとのことで大学病院に入院することになり検査を行ったところ、この時は新型コロナウイルス陰性という結果が出ます。これが4月8日のことです。
しかし、大学病院入院したものの勝武士さんの状態はさらに悪化し、別の大学病院に転院することになりました。これが4月9日のことです。
4月10日に転院先の大学病院にて PCR 検査を実施したところ「陽性」となったことで、勝武士さんが新型コロナウイルスに感染していることが明らかになりました。
その後入院して治療を受けるものの、勝武士さんの状態はさらに悪化し集中治療室(ICU)で治療を受けることになります。
残念なことに、勝武士さんの状態が回復に向かうことはなく5月13日に多臓器不全のため死去となります。
勝武士さんが発症した4月上旬は、医療崩壊が起こっていたと考えて間違いないでしょう。
これを見る限りもう4月初旬の段階でとっくに医療崩壊だったんだなと思う。高田川部屋の勝武士がコロナ感染死 28歳 https://t.co/3JHrYRZyZg
— 能町みね子とアマビエは全く関係ないよ (@nmcmnc) May 13, 2020
PCR検査の数を増やすことに躍起になっているテレビ局がありますが、多くの軽症患者が増えることで勝武士さんのような状況を作り出してしまう恐れがあると考えます。
持病である糖尿病が勝武士さんの死を早めた?
新型コロナウイルスは基礎疾患を持っている方にとっては重症化する確率が高いと言われています。
基礎疾患には、心臓病 などの新疾患や糖尿病などが挙げられています。
肺炎を発症すると肺の機能が低下することから呼吸が困難になり、必要な酸素が血液に取り込めなければ体の機能が低下してしまい、死に至ります。
糖尿病の場合、 恐ろしいのは合併症です。
糖尿病で伝えられている合併症には大きく三つあります。
- 網膜症
- 腎症
- 神経障害
この中で勝武士さんが多臓器不全に陥ったと考えられるのは「腎症」が考えられます。
腎症が悪化すると腎臓の働きが低下し最終的には腎不全となります。
腎臓は、血液の中にある老廃物等をろ過する役目を持っており、老廃物を除去し尿が作られるのです。腎臓が機能しなくなると、血液中の老廃物が除去されない状況を作り出してしまうということが考えられます。
勝武士さんの場合、新型コロナウイルスによる肺炎で肺機能が低下し、糖尿病による腎機能が低下したことによる腎不全状態となり、生命維持に大きな役割を果たす2つ以上の臓器の機能が低下する多臓器不全に陥ったのではないかと想像します。
あくまで想像です。
勝武士さんの入院が早ければ命は助かっていた?
冒頭でもお伝えした通り、勝武士さんは発熱症状を発症してから部屋の親方たちが併走するするも診察を受け付けてくれる病院が丸4日間見つかりませんでした。
勝武士さんは4月8日になってやっと受け入れてくれる大学病院に入院したものの、翌日には別の大学病院に転院となっています。
気になるのは、何が理由で転院したのかです。
なぜなら、この時点ではPCR検査を受けておらず、新型コロナウイルス感染は確認されていなかったからです。
最初の受け入れ先の大学病院が、症状をみて勝武士さんへの新型コロナウイルス感染を疑うものの、病床に余裕が無かった、または、状態が思ったよりも悪かったため、人工心肺装置を持つ大学病院への転院を促したとも考えられます。
あくまで想像です。
勝武士さんが入院するまでの4日間が勝武士さんの状態をどれほど悪化させたのかはわかりません。
しかし、4月初旬ではなく、5月初旬であれば、新型コロナウイルスの初期段階であればアビガンが効果的という臨床結果もあきらかになっていますので、もしかしたら、違う結果になっていたのかもしれまんせんね。
まとめ
勝武士さんが死去に新型コロナウイルス感染が大きな影響を与えたことは明らかですが、持病である糖尿病悪化からくる合併症である腎不全を発症し、多臓器不全に陥ったのではということを説明しました。
新型コロナウイルスは基礎疾患(心臓病や糖尿病等)を持っていると重篤化する確率が高いと言われていましたが、糖尿病を持病としてもっていると、なぜ重篤化するのかを調べて納得しました。
基礎疾患をお持ちの場合は、優先して診察を受け入れる体制の必要性を感じました。
勝武士さんのご冥福をお祈りします。