本日、三重県大台町で「ソウシハギ」を「カワハギ」として間違って販売したと報道されました。
カワハギは食卓に並ぶ魚ですが、ソウシハギは猛毒を持っておりお店には並ばない魚であるため 間違って食べることで命を落とすことも考えられるということです。
この記事ではそうしハギとカワハギを比較して毒の強さや気をつける点についてお伝えします。
「ソウシハギ」を「カワハギ」と間違って販売
ソウシハギをカワハギと間違って販売されたという報道内容は下記のような内容です。
三重県は11日、大台町栃原の魚屋「味彩館キッチン海ものがたり」が誤って有毒魚のソウシハギの疑いのある魚を「カワハギ」として販売したと発表した。食中毒を引き起こす恐れがあるため購入者に食べないように呼び掛けている。
県によると、店は松阪市の市場からカワハギとして魚3匹を入荷。同日午前10時―午後2時まで、客2人に毒が蓄積される肝と一緒に1匹ずつ販売した。ソウシハギの疑いがあると不安になり、午後4時ごろに松阪保健所に連絡した。購入者2人のうち1人には連絡が付いたという。
ソウシハギはカワハギ科の魚で、体に黒色斑と淡青色の波状紋がある。内臓に「パリトキシン様毒」を持つ。パリトキシン様毒は食後半日―1日で激しい筋肉痛や呼吸困難を引き起こす。パリトキシン様毒を持つ他の魚では他県で死亡事例もある。
出典:伊勢新聞
上記をまとめると次のようになります。
日時 | 2018年12月11日 |
---|---|
場所 | 味彩館キッチン海ものがたり(大台町栃原) |
問題点 | 「ソウシハギ」は猛毒を持っており、 「ソウシハギ」を「カワハギ」と間違えて販売(2匹) |
被害者 | 2名(1名とは連絡取れたが、1名は連絡取れず) |
ソウシハギとは?食べられるの?
ソウシハギとは?
ソウシハギは熱帯海域に生息する魚で世界中で生息しているフグ目カワハギ科ウスバハギ属に属する海水魚です。
ソウシハギは日本では瀬戸内海で生息していることが確認されています。
ソウシハギの大きさは50cmから100cmと大きく、 形は楕円形を細長くした形状をしており、尻尾が頭より長く、体表面に『不規則な青色線』があるのが特徴です。
食べられるの?
ソウシハギは食べられるのか食べられないのかと言うと『食べられます』。ただし『条件付き』です。
それは『内臓を食べてはいけない』ということです。
ソウシハギの内臓には猛毒が含まれていますので、ソウシハギの内臓を食べることは絶対に行ってはいけません。
ただし、ソウシハギも内臓以外には毒が含まれていないため日本でも食用魚として沖縄では食べる習慣があるそうです。
ただ、調理の仕方によっては内臓の毒がついてしまうかもしれないので専門家に任せた方が良いのではないでしょうか。
ソウシハギには猛毒が含まれるとお伝えしましたがどれほどのどこなのかを確認してみましょう。
ソウシハギの毒の強さ
ソウシハギが持つ毒は猛毒でフグ以上だと言われています。
フグに含まれている毒は「テトロドトキシン」という毒で、猛毒として知られています。
一方、ソウシハギに含まれる毒は「パリトキシン」という毒で、テトロドトキシンのおよそ70倍の毒性を持っていると言われています。
なぜ、ソウシハギが猛毒であるパリトキシンを持っているのかについてですが、ソウシハギはイソギンチャクを食べており、このイソギンチャクにパリトキシンが含まれているため、この毒をソウシハギが体内に蓄積しているとの説があります。
ソウシハギの毒症状
ソウシハギの内蔵を食べてパリトキシンが体内に入った場合、次のような症状が現れます。
- 筋肉痛
- 呼吸困難
- 手足の麻痺
- 痙攣
そして、最悪の場合は死に至る場合もあるとのことです。
ソウシハギとカワハギの違い
ソウシハギとカワハギの違いを比較すると次のようになります。
ソウシハギ | カワハギ | |
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画像 | 引用元:三重県 |
|
体長 | 50cmから100cm | 30cm |
形状 | 楕円形を細長くした形状 | ひし形 |
毒の有無 | 有り(内蔵) | なし |
先程、ソウシハギの体長を50cmから100cmだとお伝えしました。
一方のカワハギの体長は30cmほどですので、ソウシハギの方がかなり大きいと言えます。
また、形状についても、ソウシハギが楕円形を細長くした形状であるのに対してカワハギはひし形のような形状をしており、形状も似ていることは無いようです。
では、次は間違ってソウシハギを店頭に並べた場合、お客さんは見分けることができるのでしょうか?
お客さんはソウシハギと見分けることが出るのか?
まず、今回店頭に並んでいた状態のソウシハギを御覧ください。
引用元:テレ朝news
ご覧いただくとわかるのですが、店頭に並んだソウシハギは皮が剥ぎ取られています。
まだ、皮が付いた状態だったら見分けが付くとおもうのですが、皮が剥ぎ取られた状態の身はカワハギと区別が付きません。
なぜ、店頭にソウシハギが並んでしまったのか?
ここまでお伝えしたとおり、ソウシハギとカワハギでは見た目は全く違います。
皮を剥いでしまうと見分けがつかないソウシハギですか、皮を履く前の状態だとカワハギと間違うことはなさそうです。
それなのに、『皮を剥ぐ段階でなぜカワハギではないと気づかなかったのか』気になるところです。
店頭にソウシハギが並び販売された後になってから店員さんが販売したのはカワハギではなくソウシハギだったのではないかと疑問を持ったことで
今回の事件が明らかになったのですが、もっと早く気づいていればこのような事態には陥らなかったことでしょう。
現時点では、なぜソウシハギが店頭に並んでしまったのかについては説明がされておりません。
過去のソウシハギに関する事例
ソウシハギについては、これまでにも何度かニュースで取り上げられています。
1時例として今から数年前に Twitter 上でのやり取りで命が助かった事例をご紹介します。
まずは実際のツイートをご覧ください。
でっかいカワハギ釣りました!!
これからキモ醤油にして食べます!!! pic.twitter.com/Lw5fWdNmdQ— ならティガ (@narathiga) 2016年11月19日
ご覧いただいた通り、 Twitter の投稿者がソウシハギを吊り上げ、今から食べるということをツイートしました。
すると、フォロワーさんから「食べてはだめだ!」「死ぬよ!」というメッセージが入ったことでソウシハギを食べることなく命が救われたということが話題になりました。
普段からソウシハギのことを知っていれば別ですが知らなければ、ソウシハギに限らず大事に至ることが考えられますので、知らない魚を食べる時には十分に確認してから食べることが重要だと感じました。
まとめ
猛毒を持ったソウシハギがカワハギを間違って調理され、店頭に並び販売されるという事態が発生しました。
全部で2匹販売され、1匹については購入者と連絡が付いたそうですが、の頃の1匹については連絡が取れていないとのことです。
現在、各社報道で扱われているので食べる前に気付いて欲しいものですね。